生まれた子供に治療が必要だったら|医療費の制度まとめ

 

子供が治療を必要とする状態で生まれた場合に受けられる、医療費の制度があります。

  • 養育医療
  • 小児慢性特定疾病
  • 育成医療

 

上記の3つは病状・障害が制度の対象となっていることが前提なので、まずは受けられるかどうかの確認が必要です。

病院から「対象になるので申請してください」と、教えてもらえることも多いです。

 

ここでは、先天性心疾患の治療をもとに確認していきますね。

制度は国と自治体とで違いますが、自治体の制度に関してはお住まいの地域によって異なることが多いです。北海道札幌市では、申請窓口は各区の保健センターになっています。

 

障害・難病を持つ子供の医療費制度

養育医療について

三女は「左心低形成症候群」という生まれつきの心臓病です。

妊娠35週での早産、1600g台の低出生体重児でした。

 

札幌市には、養育医療という制度があります。

 

札幌市内に居住し、医師が入院治療を必要と認めた未熟児で、以下の1または2に該当される方。

1.出生時体重が2,000グラム以下

2.生活力が特に弱く下欄の症状がある場合

 

一般状態

a.運動不安、けいれんがある。

b.運動が異常に少ない。

 

体温

体温が摂氏34度以下

 

呼吸器・循環器系

a.強度のチアノーゼが持続する、チアノーゼ発作を繰り返す。

b.呼吸回数が毎分50を超えて増加の傾向にあるか、または毎分30以下。

c.出血傾向が強い。

 

消化器系

a.生後24時間以上排便がない。

b.生後48時間以上嘔吐が持続する。

c.血性吐物、血性便がある。

 

黄疸

生後数時間以内に現れるか、異常に強い黄疸がある。

 

養育医療/札幌市

 

三女は「1」に該当したので、手続きをしました。

これによって医療費と食事療養費(食事代)が全額公費負担になるので、支払額0円で退院までの治療を受けています。

 

小児慢性特定疾病について

左心低形成症候群が小児慢性の対象になったのは、2015年7月のことです。

対象者

小児慢性特定疾病(以下)にかかっており、厚生労働大臣が定める疾病の程度である児童等が対象です。

  1. 慢性に経過する疾病であること
  2. 生命を長期に脅かす疾病であること
  3. 症状や治療が長期にわたって生活の質を低下させる疾病であること
  4. 長期にわたって高額な医療費の負担が続く疾病であること

 

上記の全ての要件を満たし、厚生労働大臣が定めるもの。 18歳未満の児童等が対象です。(ただし、18歳到達時点において本事業の対象になっており、かつ、18歳到達後も引き続き治療が必要と認められる場合には 、20歳未満の者も対象とします。)

 

小児慢性特定疾病の医療費助成について 「対象者より

 

心臓カテーテル検査はこの対象なので、利用する場合は事前に申請しておく必要がありますよ。小児慢性の詳細については下記のリンクからどうぞ。

>>>小児慢性特定疾病情報センター

 

定期健診での支払いは「重度心身障がい者医療費受給者証/障初」を利用していたので、高額医療費の限度額適用認定証は申請せず。

>>>重度心身障がい者医療費助成/札幌市

 

制度に関すること、4泊5日の心臓カテーテル検査では障初と小児慢性のどちらにするのが最善なのか、相談員さんへと意見を仰ぎました。

判断基準は「入院時の食事代の助成についてどう考えるか」です。

 

障初を利用する場合

  • いつも通りの支払い方法でいい
  • 保険外のその他(病衣)、食事代のみ自己負担になる

 

小児慢性を利用する場合

  • これから医師に意見書を作成してもらい、区役所(健康・子ども課:保健センター)に申請する
  • 申請から承認までは3ヶ月ほどかかる
  • 退院時に自己負担2割で支払う(カード払いをすればポイントを貯めることができる)
  • 承認されてから払い戻し手続きをする
  • 障初を持っているので、最終的には自己負担額0円にできる
  • 食事代は恐らく1/2になる

 

 

相談員
相談員
このまま素直に障初で支払ってもいいし。手間はかかるけど小児慢性を使って、食事代が2000円くらい戻ってくるかな……どっちでもいいよ。

カードで払ってポイントつけるっていう人もいるし。

自己負担の金額にもよるけど、これが5000円以上戻ってくるっていうなら、メリットはあるよね。

 

  • 「小児慢性を使います」と宣言すれば承認後の手続きでOK
  • 障初・小児慢性のどちらでもいいように区役所への根回しもできる
  • 小児慢性が承認されると以降の支払いに障初は使えない
  • 申請のための診断書は1通3780円

 

 

上記リンク先の表を参照します。

この検査入院での合計額は49万7540円、いったん2割負担で支払うとして9万9510円(10円未満は四捨五入)になります。

この他に保険外から405円、食事療養費が3600円。

 

まとめると。

10万3515円を先に支払って、あとで手続きをして医療費と半額になった食事療養費1800円の返金を受ける。 

最終的には得になるけれど……?

 

相談員
相談員
今回はやらなくてもいいかな。

睦
そうですね、いったん支払う額としては大き過ぎるので。ちょっと無理です。

 

今後予定される大きな支払いは、術後1年での心臓カテーテル検査。

長期間の入院があればメリットも大きくなりますが、3~4泊程度の検査入院であれば必要ありませんし、定期健診も今まで通り障初で問題ありません。

 

【2017年8月追記】

ただし、後ほど1つの手続きが必要になりました。

 

札幌市の医療費助成受給者証を使用して診療を受けた場合、医療費の自己負担分はご本人にかわって札幌市が負担しておりますので、札幌市が保険者から高額療養費および付加給付金の支給を受けることとなります。

 

この際、被保険者の方の申請が必要となる場合があり、対象となる方には別途お知らせしています。

また、被保険者の方が保険者から直接これらの支給を受けた場合には、後日札幌市へ返還していただくこととなります。

 

医療助成と健康保険のかかわりについて/札幌市 

 

上記の「別途お知らせ」は郵送で届きます。

送られてきた「高額療養費支給申請書」に記載して、約2週間以内に返送する必要があります。

 

他の自治体(医療機関)では、小児慢性を取るように言われるとも聞いています。

国公費の方が優先されるようですが、次にお話しする「育成医療」との絡みもありますね。

 

育成医療の申請

自立支援医療(育成医療)(以下、育成医療)いう制度があります。

三女はフォンタン手術の際に必要でした。

 

障がいのあるまたは医療を行わなければ将来障がいを残すと認められる児童を対象に、手術などにより、生活能力を回復するために必要な医療費の支給を指定育成医療機関において行う制度です。

 

自立支援医療(育成医療)/札幌市

 

病院からの資料

  • 原則、1割負担
  • 前年度の所得に応じて自己負担上限額がある
  • 市民税の所得割額23.5万円以上(年収で約800万円以上)の方は対象外
  • ただし、移植後の抗免疫療法は所得制限から除外

 

所得制限で対象外になった場合

育成医療の対象外で小児慢性の対象だった場合には、小児慢性の手続きをしてそちらを利用することになります。

公費負担の内容について、以下の記述がありました。

 

札幌市医療費助成事業(子ども・重度心身障害者・ひとり親家庭等)の対象で、初診時一部負担金のみを負担する方については、育成医療の自己負担額は原則として全額公費負担となります。

 

三女の場合、育成医療でも全額公費負担です。

 低出生体重児でなかった場合には、最初の入院の際にもこちらを利用することになっていました。食事療養費の負担額については記載されていませんが、育成医療の対象外であることはわかっています。

 

育成医療は申請すると、承認された場合は1ヶ月以内(約2週間ほど)に「自立支援医療(育成医療)受給者証」が届きます。

受給者証が届いたら、病院側へと提出をして手続きは完了です。

原則、治療開始までに申請しなければいけません。

 

ここで小児慢性を申請していると、以降の定期健診や心臓カテーテル検査などもそちらが適応になります。

 

最後にまとめ

無事に手術を終え、フォンタン循環となった三女はますます元気です。

走り回っている姿を見て、最重度の心臓病を抱えていると思う人は1人もいないでしょう。

 

医療費の助成以外にも、「特別児童扶養手当」「障害児福祉手当」という2つの手当を受け取っています。手術によって症状が改善すると、手当に関しては再認定の際に対象外となる可能性が高いです。

※「特別児童扶養手当」は、2018年2月末日をもって非該当となりました。

 

「これだけ元気なら必要のないお金ではないか」と、思われる方もいらっしゃるでしょうか?

世の中にはこれらを「特典」と表現する方もいます。

 

考え方はそれぞれですが、何をどう勘違いするとそういった発言ができるのか。少なくとも私には不思議でなりません。

たくさんの制度に支えられていると、これまでに何度も思ってきました。対象になる疾患は限られていますから、三女がいなければ知ることもありませんでした。

ありがたい制度の数々です。

 

慣れないと複雑でちょっと難しいものですが、自ら知ろうとしなければ誰も教えてくれません。

区役所や病院の相談窓口でも教えてもらえますし、インターネットでも情報は探せます。

出産直後は心身ともに余裕もなく、わからないまま流されるように申請しなければいけないものは多かったです。あとで振り返って確認することの大切さも知りました。

 

そして先の治療へ向けては、事前に調べておくことが大切ですよ!

睦でした(*ゝωδ)⌒☆

ABOUT ME
睦
北海道の三姉妹お母ちゃん。借金背負った夫と、小学生の姉ちゃんズ、難病で生まれた三女。人生いろいろあるけれど、トライアンドエラーで笑って生きていくんだ。ネジ巻き直して「よーい、どん!」