片翼。

 

双方の両親が入って、離婚が決まった。

子供たちの環境を整えるために、先に別居の形を取ってからいろいろな混ざりあった契約を整理して。

それから。

 

何度も壁にぶつかるたびに、離婚しなかったことを悔いてきた。

あの時に決断していたらって何度も思った。

「あー、またか」って思うたびに傷ついた。

 

でも、いよいよ離婚を決めて。

決めたことに傷ついた、自分でそう言い出したくせに。

 

「家庭内別居でもいいから家族でいたい」という夫の言葉に、涙をグッと堪えて「無理」と伝えた。

夫の寂しさもつらさも感じながら、それでも「もう無理だから」と言葉を発する苦しさは相当のものだった。

 

甘さは見せられない。

本当に夫が立ち直るつもりなら、ここが正念場だから。

 

私たちは間違いなく家族だった。

お互いの至らないところを、もっと柔らかく汲むことができたなら絶対に違った未来になっていた。

 

家族全員の前で離婚を決めた時、私は片翼をもがれたような気持ちだった。

日頃感じていた以上に夫の存在は大きくて、その分裏切りで受けた傷も深かった。

 

私は母になって、夫を孤独にした。

私たちの気配が消えたこの家に、1人残される夫の姿を想像したくはない。

叶うなら、私たちより先に家を離れて欲しい。

 

夫の自業自得だと、両親たちも何度も言った。

「チャンスはいくらでもあったのに」と……私もそう思う。

それでも、これ以上傷ついてほしくないと思うのは勝手だろうか。

 

最後まで味方でいられなくて、ごめんなさい。

ABOUT ME
睦
北海道の三姉妹お母ちゃん。借金背負った夫と、小学生の姉ちゃんズ、難病で生まれた三女。人生いろいろあるけれど、トライアンドエラーで笑って生きていくんだ。ネジ巻き直して「よーい、どん!」